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介護職は無資格から始められる!できる仕事と将来のキャリアアップ

目次

無資格でも介護職に就ける理由

結論から言えば、無資格でも介護職に就くことは可能です。介護職は専門的な知識や技術を必要とする場面もありますが、それでも無資格で働ける背景には2つの理由があります。

1つ目は、人手不足です。介護職は体力的にも精神的にも負担が大きく、長く続けるのが難しい方も少なくありません。加えて、日本は高齢化が進み、介護を必要とする高齢者が増えています。そのため、介護業界全体が慢性的な人手不足に陥っており、無資格でも現場で経験を積みながら成長してほしいという事情があります。

2つ目は、人柄の重要性です。介護職では食事や入浴、排泄の介助など知識や経験が必要ですが、一番大切なのは利用者さんとしっかりコミュニケーションを取れるかどうかです。資格がなくても、人と接する力や信頼を得られる人は介護職に向いていると言えます。知識や技術は後から補えますが、人柄はすぐには身につかないからです。


無資格で担当できる主な業務

介護施設での業務には資格がないとできない医療的ケア(たん吸引など)もありますが、無資格で取り組める仕事も多くあります。具体的には以下の4つです。

  1. 送迎業務
    デイサービスなどでは、利用者さんを自宅まで送迎する業務があります。運転免許があれば担当でき、利用者さんの顔と名前を覚えるきっかけにもなります。
  2. 生活援助業務
    買い物代行や食事作り、ベッドメイキングや掃除など、利用者さんの身の回りを整える仕事です。
  3. 事務業務
    介護記録の作成や観察ポイントを学び、記録を残す業務も担当します。
  4. 身体介助の補助
    食事や入浴、排泄の介助がありますが、いきなりではなく、先輩の補助をしながら慣れていきます。例えば、食事介助では配膳の手伝い、入浴介助では入浴後の着替えを手伝うといった形です。

ただし注意点として、施設内では無資格でも身体介助に携われますが、訪問介護の場合は資格が必要になりますので覚えておきましょう。


無資格で働くメリット

無資格で介護職を始めるメリットは2つあります。

1つ目は、資格取得に必要な時間や費用がかからないことです。例えば介護福祉士を目指すには3年以上の実務経験と450時間の研修が必要で、費用も7万〜15万円ほどかかります。その準備期間を考えると、まず無資格で働き始めることはキャリアのスタートとして有効です。

2つ目は、すぐに現場を経験できることです。介護職は現場での実践が何よりの学びになります。例えば、ベッドから車いすへの移乗などは知識だけでは安全に行えず、経験が不可欠です。現場で働くことで後から資格を取得する際にも学習がスムーズになります。

一方の主役で働く場合のデメリット

続いて、一方の主役として働く場合のデメリットについて4つご紹介します。

ひとつ目のデメリットは「資格がないとできない業務がある」ということです。先ほども少し触れましたが、無資格の場合だと訪問介護における身体介護の業務を行うことができません。専門的な知識や経験が必要とはいえ、無資格だと制限があるのは介護職として働く上で少しストレスになります。介護施設においても、利用者さんの喀痰吸引や経管栄養を行うには実務者研修を受講した上で資格を取得する必要があります。介護職を長期的に続けたいなら、資格取得を目指しながら働くことを考えてみましょう。

二つ目のデメリットは「給与が上がりにくい可能性がある」ということです。多くの事業所では介護系の資格に対して資格手当を支給しています。無資格だと資格手当がもらえないのはもちろん、給与も上がりにくい可能性があります。資格取得には時間と費用がかかりますが、介護職として長く働くなら早い段階で取得を目指すことで、結果的に得をすることにつながります。

三つ目のデメリットは「現場で十分な指導を受けられない可能性がある」ということです。介護の現場は慢性的な人手不足で、とにかく忙しく時間が過ぎていきます。そのため新人の育成環境が十分に整っていない場合があり、先輩から丁寧な指導を受けられない可能性があります。未経験で介護職に就く場合、資格取得まではいかなくとも、介護の知識や現場の雰囲気を自分なりに調べておくのも良いでしょう。

そして四つ目。やはり人手不足とはいえ、資格を持っていて即戦力となる人の方が施設としてはありがたいものです。また、ある程度の介護経験があるのに資格を持っていないとなると「なぜ資格を取っていないのだろう」と疑問を持たれることもあります。ですから忙しい中でも資格は取っておいた方が良いと思います。


介護職で役立つ資格

無資格でも始められる介護職ですが、雇用や待遇を考えると将来的には資格を取得することをおすすめします。未経験の方でも働きながら取得でき、現場で役立つ資格を2つご紹介します。

ひとつ目は「介護職員初任者研修」です。これは介護職としてのキャリアのスタート地点といえる資格で、介護の理念や心構えから始まり、基礎的な知識を学べます。初任者研修を修了することを採用条件にしている事業所もあり、取得すれば訪問介護での身体介護も行えるようになります。受講に必要な条件や年齢制限はなく、誰でも挑戦できます。カリキュラムは130時間で、費用はおおよそ8万円から13万円程度。受講の仕方や費用は事業者によって異なるので、インターネットで調べてみるのが良いでしょう。

二つ目は「介護職員実務者研修」です。実務者研修は初任者研修の内容を含みつつ、さらに応用的な知識や医療的ケアの技術も学べる資格です。受講に特別な条件はありませんが、すでに介護職として働いている人を前提にしたカリキュラムになっています。無資格で現場にも慣れていないなら、まずは初任者研修から受ける方が良いでしょう。一方で、すでに仕事に慣れてきた方は、最初から実務者研修に挑戦するのも一つの方法です。

実務者研修は修了まで450時間のカリキュラムが必要で、働きながらだと長期間にわたる学習になります。しかし、この資格は国家資格である「介護福祉士」の受験資格となるため、キャリアアップを目指すなら避けられない道です。すでに初任者研修を修了していれば、その分のカリキュラムや費用は免除される仕組みになっています。焦らず自分に合った取得方法を考えてみましょう。

無資格だからといって介護職に就けないわけではありませんが、長期的に働きたい、キャリアアップを目指したいという方は、早めに資格取得を目指すことをおすすめします。

まとめ

介護の仕事は無資格でも始められますが、実際に働いてみると資格の大切さも実感すると思います。人手不足の現場では、経験を積みながら成長できるのが大きな魅力です。送迎や生活援助など、未経験でも挑戦できる業務も多くあり、私自身も「まず一歩踏み出すこと」が一番大事だと感じます。

ただ、長く続けたいなら資格取得を目指すのが安心です。初任者研修や実務者研修を経て介護福祉士へとつながる道もあり、自分の努力がしっかり評価される世界です。介護に興味がある方は、まず無資格からでも挑戦してみてください。きっと大きなやりがいを感じられるはずです。

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